昔、中村天風関連の書籍を買ったことはあるのですが、そのときは数ページで読まなくなった記憶があります。
今は、「なるほどなるほど、そうだよな」っていう感じでしょうか。

哲学者の中村天風さんは結核になり、余命わずかというところから自然治癒力で病を治したそうです。すべての人が、強い心で克服できるとはにわかに信じがたいことです。
しかし、示唆に富むところがたくさんある本です。

 

 

天風さんが戦後GHQで講演したとき、聴講していた世界屈指の大金持ちであるロックフェラー三世夫妻と食事をしたときのこと。
彼らにも悩みはあるのか、天風が訪ねると

 「主なものでも百ぐらいあります。
  1番目が、自分たちがどれくらい財産を持っているかわからないこと。
  2番目が、いつ死ぬかわからないこと
  いくら財産があろうと、病だけは予防できないで困っていました。
  ところがあなたの講演を聴いて安心できる気持ちになりました。」
 と語った。
 ロックフェラーのごとき金持ちをして、これだけの人生苦がある。
 天風は言う。
 「人生の苦しみを取り除くには、何よりも心の中の観念を大掃除することが必要だ。
  心の中を掃除しないで、汚れるままに消極的な観念を一杯ためて生きていくと、たと  えどんなに学問をしようが、どんなに金ができようが、毎日が少しも安心した状態で  生きられないものだ。はた目にはうらやましく見えても、本人にしてみれば哀れ憫然  な人生でしかない」と。

 

 

私は本を読んでいて、気にとめたいページを折る癖があります。この本はあまりにも折ってしまった箇所が多くなりすぎてしまいました。

 

これまで天風は、結核について思わぬ日はなかった。熱や脈が気になり、かたときも病が頭から離れることがなかった。これが逆に病の治りを遅くしていたのだ。自然治癒力の働きを低下させていたのだ。
 では、なぜ病のことが頭から離れないのか。毎日、心配しているうちに、病を気にする心が固定化してしまったのである。苦労性に陥っていたのである。
 いったん負け癖がつくと、心がマイナスの方向に固定化され、暗いことばかりを考え、楽しいことが考えられなくなる。
 天風は言う。
 「取り越し苦労は、消極的観念から思考されるものである。いつまで考えても、決して自分の安心するような積極的方面に心を振り向けることはできない。心のエネルギーはどんどん消耗されていく。結果、食欲不振になったり、睡眠不足になるなど、マイナス状態に陥ることが多い」
 古歌にもあるように
  「さしあたる その事のみをただ思え 過去は及ばず 未来は知られず」
 なのである。

 

 

 

健康な心、身体をつくる具体的な方法や考え方を紹介しきれないのですが、一言で言うと「どんな状況でも、どんなことが起きてもポジティブシンキングで」ということです。
天風関連の書籍をもう一度読んでみようと思います。

 

2017年9月1日
株式会社 名北総合技研          代表取締役 山田雅登

マハトマ・ガンジー
「明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい」